太陽光発電の売電制度(FIT)が終了すると、電力会社への売電価格は10円/kWh前後まで下がります。これは、FIT期間中の約40円/kWhと比べると大幅なダウン。つまり、卒FIT後は「売って得する」時代から、「どう使うかが重要」な時代に変わってきているのです。
ここで注目されているのが、蓄電池を導入して自家消費を増やすという選択。昼間に発電した電気を家庭で使う分に回すことで、電気を買う量を減らし、家計の節約につなげられます。
卒FITに適した蓄電池とは?見るべき3つのポイント
卒FIT後の活用を見据えるなら、蓄電池の選び方にもコツがあります。とくに注目すべきは以下の3点です。
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容量(kWh):昼間に発電した電気をどれくらいためられるか。一般家庭では6~10kWh程度が目安です。
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出力(kW):同時にどれだけの電力を使えるか。電子レンジやエアコンを同時に使うなら2~3kW以上あると安心です。
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自家消費優先モードの有無:売電よりもまず家庭内での使用を優先する制御機能があるか。卒FIT後はこのモードが大活躍します。
さらに、太陽光発電との連携がスムーズにできるハイブリッド型の蓄電池も人気です。
売るより「ためる」ほうが得になる未来
今後は電気代の上昇が続くとも言われており、「安く売って、高く買う」状況にストレスを感じる家庭も増えてきます。その点、蓄電池を導入すれば、昼間に発電→夜に使用という自然な流れができ、自立したエネルギー生活に近づけます。
また、災害時の備えとしても蓄電池は有効。停電しても冷蔵庫やスマホが使えるという安心感は、金額以上の価値があります。卒FITをきっかけに、電気を「売る」から「ためて活かす」へシフトする家庭が、これからさらに増えていくでしょう。